噛み合わせ・顎関節治療
顎関節治療
現在、顎関節症は多因子疾患と考えられており、一つのことが原因で起こることは稀です。顎関節治療において噛み合わせの状態が悪いという理由だけで大掛かりな噛み合わせの治療を行うことはありません。まずは保存療法(歯を削ったりせず体に侵襲を加えない)から行なっていきます。認知行動療法から始まり、スプリント治療、必要に応じて最小限の咬合調整を行います。顎関節症の原因の一つとしてTCH(tooth contact habit)が挙げられます。これは日中歯と歯を接触させる時間が長く、慢性的に歯に負担をかけている状態です。理解し難いかもしれませんが、歯ぎしり、食いしばりでなくても歯と歯を接触させるだけで歯にとっては大きなストレスになっています。これを認知行動療法で改善を行い、さらにスプリントを用い歯への負担を管理していきます。
噛み合わせの重要性
歯科治療において『炎症のコントロール』と『力のコントロール』はとても重要です。お口の中は体の中で1番細菌が多い部位なのでブラッシングなどが不十分であるとすぐに歯茎に炎症が起こってしまいます。加えて、歯や筋肉に『力』が加わり、負担加重になってしまうと直接的な原因ではありませんが、虫歯や歯周病の発生・進行や病状増悪、さらには筋肉や顎関節に影響を及ぼすため力のコントロールは非常に大切です。噛み合わせの理論は様々あり、どの理論にもいいところがあります。どれが1番いい咬合理論なのかという結論は未だに出ていません。デンタルオフィス青葉台では様々な咬合理論を駆使し患者さんに最も適した噛み合わせをご提供します。
ブラキシズム
起きている時や睡眠時に起こる上下の歯を噛み合わせることを言います。顎の動かし方でグライディング(ギリギリと横に動かす歯ぎしり)、クレンチング(食いしばり)、タッピング(カチカチと歯を噛み合わせること)、3つのタイプに分けられます。クレンチングは音の出ないタイプですので、気が付きづらい特徴があります。クレンチングなどは音が出ないため家族から指摘された事がない方でも8割の方は程度の差こそあれ、何かしらの歯軋りをしていると言われています。また、一般的に歯と歯の接触は1日15〜20分と言われています。意外と思われるかもしれませんが、リラックスしている時に歯は噛み合っていませんし、食事の時は食物があるので歯と歯はほとんど接触していません。実は生体にとって歯と歯が接触する時間が長いことは異常事態なのです。歯と筋肉に異常な負荷がかかり続けると様々な問題をお口の中や筋肉、顎関節に引き起こします。
ブラキシズムが起こる理由の一つとして、体調や精神的ストレスが関係しているといわれています。そのため、日によって症状が出たり出なかったりします。また、不正咬合などの上下の歯の当たり方が原因との報告もあります。
下記の症状がある方は一度ご相談ください。
- 顎が痛い
- 口が開けづらい
- 顎がカクカク音がして痛い
- 歯が欠けた経験がある
- 詰め物・被せ物が何度も取れる
- 歯がしみる(知覚過敏)
- 以前より歯が揺れてきた
- 噛むと痛い
- 歯の摩耗(歯が短くなってきた)
- 食事の時、片側だけで噛んでいることが多い
- 硬い食べ物が上手く噛めない
- 顔の左右のバランスが悪い
- 奥歯の噛み合わせが高い気がする
- 歯の噛み合わせが低すぎる
- ぎしりが気になる
あらゆる治療において噛み合わせを考慮しています
デンタルオフィス青葉台では、適宜検査を行い、噛み合わせと顎の位置を確認します。その上で治療方針を決定し、しっかりと噛める治療をご提案致します。
なお、ほとんどの方は上下の歯が噛み合うように咀嚼していますが、生体にとって望ましい噛み合わせと一致しているとは限りません。
何か違和感があったり、口の中にトラブルがあったりする方はこの噛み合わせる位置のズレから生じていることも多々あります。
専門的な見地から検証する必要がありますので、噛み合わせに違和感のある方はご相談ください。