【青葉台の歯科医が伝授】10年後の笑顔を守る「正しい歯磨き」の新常識

青葉台にお住まいの皆様、こんにちは。 日々、多くの患者様とお話しする中で、美容や健康に非常に高い意識をお持ちの方が増えていることを実感しております。お口の中の歯周病や根の治療による慢性炎症は全身に影響して寿命にすら影響があると言われています。特にお肌や髪のお手入れに気を遣われる40代、50代の女性にとって、「お口元の健康」は清潔感と若々しさを司る大切な要素です。

しかし、「毎日欠かさず磨いているのに、検診で磨き残しを指摘されてしまう」とお悩みではありませんか?実は、一生ご自身の歯で美味しく食事を楽しむためには、これまでの「なんとなく磨き」を卒業し、**「プロレベルのセルフケア」**へアップデートする必要があります。

今回は、当院が推奨する「医学的根拠に基づいた正しい歯磨き」について詳しく解説します。


1. 敵を知る:お口のトラブルの正体「プラーク」とは?

私たちが歯を磨く最大の目的は、食べかすを取り除くことではありません。真の目的は**「プラーク(歯垢)」の除去**です。

プラークは、ただの汚れではなく**「細菌の塊」**です。白くネバネバした性質を持ち、驚くべきことに、わずか1mg(耳かき一杯程度)のプラークの中には、約300種類、1億個もの細菌が潜んでいます。

この細菌たちが毒素を出し、歯を支える骨を溶かす「歯周病」や、歯の表面を溶かす「虫歯」を引き起こします。プラークは水に溶けにくく、洗口液ですすぐだけでは落ちません。物理的にブラシで「剥がし取る」必要があるのです。プラークはバイオフィルムなので排水口のぬめりと一緒です。排水口のぬめりは洗剤をかけただけでは取れず、機械的にこすって取る必要があります。


2. 意外な新常識:歯ブラシよりも「歯間」が先

多くの方が「まず歯ブラシを持ち、最後にフロスを通す」という順番でケアをされています。しかし、当院がおすすめするのは、**「先に歯間を掃除する」**という方法です。もしくはうがいでフッ素が口から流れ出る前にフロスや歯間ブラシを行うとよいでしょう。

なぜ順番が大事なのか?

  1. 薬用成分の浸透: 歯と歯の間の汚れを先に落としておくことで、その後の歯磨き粉に含まれるフッ素や薬用成分が、細かい隙間にまで行き渡りやすくなります。
  2. 除去率の向上: 歯ブラシだけではお口の汚れの約6割しか落とせませんが、フロスや歯間ブラシを併用することで8割〜9割まで向上します。

フロスと歯間ブラシの使い分け

「どちらか一方でいいのでは?」と聞かれることがありますが、実は清掃している場所が違います。

  • デンタルフロス: 歯と歯が接触している「点」の汚れを落とします。
  • 歯間ブラシ: 歯ぐきに近い「隙間(三角形の空間)」の汚れを落とします。

40代以降は、歯ぐきの変化により隙間が広がりやすくなる世代です。両方を使い分けることが、将来の歯を守る「完璧なケア」への近道です。


3. 歯科医が推奨する「スクラビング法」と磨き方

道具が揃ったら、次は「当て方」です。力任せにゴシゴシ磨くことは、繊細な歯ぐきを傷つける原因になります。

持ち方は「ペングリップ」

歯ブラシは、鉛筆を持つように軽く握ってください(ペングリップ)。これにより、余計な力が分散され、毛先を細かく動かすことができます。

1本ずつ、3面を丁寧に

「スクラビング法」という、歯に対してブラシを垂直に当てる方法が効果的です。

  1. 歯の付け根に垂直に当てる: 1本につき10回程度、小刻みに優しく振動させます。
  2. 3つの面を意識する: 歯には「頬側」「舌側」「噛み合わせ面」の3面があります。特に奥は鏡を見ながら、ブラシの先を活用して丁寧に磨きましょう。
  3. 最奥のケア: 最も磨き残しが多いのは「一番奥の歯の後ろ側」です。お口を少し閉じると、ブラシが奥まで入りやすくなります。ぜひ一度、鏡でブラシが届いているか確認してみてください。

4. 仕上げのコツ:すすぎは「ペットボトルキャップ1杯」

意外と知られていないのが、磨いた後の「ゆすぎ」です。 せっかく高機能な歯磨き粉を使っていても、何度も水でゆすいでしまうと、有効成分がすべて流れ出てしまいます。

理想は、ペットボトルのキャップ1杯分程度の少量の水で、1回だけゆすぐこと。お口の中に少し歯磨き粉の成分が残るくらいが、歯の再石灰化(修復)を助けてくれます。


最後に:夜の5分が、10年後のあなたを作る

お忙しい毎日、毎食後に完璧なケアをするのは難しいかもしれません。 しかし、**「一日2回、特に就寝前だけは徹底的に磨く」**ことを習慣にしてみてください。寝ている間は唾液の分泌が減り、細菌が最も繁殖しやすい時間帯だからです。ただし磨き過ぎも歯や歯茎にダメージを与えてしまうので5分程度を目安にして下さい。

丁寧なセルフケアを1週間続けるだけで、朝起きた時の口内の粘つきや、歯ぐきの色が変化していくことに気づかれるはずです。

青葉台の当院では、患者様お一人おひとりの歯並びや歯ぐきの状態に合わせた、オーダーメイドのブラッシング指導を行っております。「一生自分の歯で、美しく健康に」という願いを、私たちと一緒に叶えていきましょう。


【院長よりメッセージ】 この記事を読んで「自分の磨き方は大丈夫かしら?」と思われた方は、ぜひ次回の検診時に気兼ねなくご相談ください。プロのクリーニングと正しい知識で、あなたの理想的なお口の状態をサポートいたします。

参考文献

日本歯周病学会編.歯周治療の指針2022


Maier J, Reiniger APP, Sfreddo CS, Wikesjö UM, Kantorski KZ, Moreira CHC. Effect of self-performed mechanical plaque control frequency on gingival health in subjects with a history of periodontitis: A Randomized Clinical Trial. J Clin Periodontol. 2020 Jul;47(7):834-841.

de Freitas GC, Pinto TM, Grellmann AP, Dutra DA, Susin C, Kantorski KZ, Moreira CH. Effect of self-performed mechanical plaque control frequency on gingival inflammation revisited: a randomized clinical trial. J Clin Periodontol. 2016 Apr;43(4):354-8. 

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